心理学用語

おとり効果(decoy effect)とは、選択肢の中から、最も望ましい選択肢を選ぶ際、不利益な選択肢が追加されることで、最も望ましい選択肢の選択確率が高くなる現象です。

おとり効果は、1979年にダニエル・カーネマンとアモス・トヴェリによって提唱されました。彼らは、実験で、2種類のコーヒーの値段を比較したところ、高い値段のコーヒーを買う確率が、安い値段のコーヒーが追加された場合よりも高くなることを示しました。

おとり効果は、以下の3つの要因によって起こります。

1. 比較基準の変化:不利益な選択肢が追加されることで、比較基準が変化し、最も望ましい選択肢の価値が高く見えるようになります。

2. 選択肢の排除:不利益な選択肢が追加されることで、選択肢の中から最も望ましくないものや、不利益なものが排除され、最も望ましい選択肢の選択確率が高くなります。

3. 限定効果:不利益な選択肢が追加されることで、選択肢が限定され、最も望ましい選択肢を選ぶ可能性が高くなります。

おとり効果は、マーケティングや広告においてよく利用されています。例えば、高価な商品の横に、より安価な商品を置くことで、高価な商品の価値を高く見せたり、不利益なオプションを追加することで、最も望ましいオプションの選択確率を高めたりするのです。

おとり効果は、私たちの意思決定に大きな影響を及ぼす現象です。私たちは、おとり効果に騙されないように注意しなければなりません。

参考URL:

おとり効果|経済行動の心理学


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